一般社団法人 東京農工大学同窓会

2026.6.4 がんばる在校生

在学生のための情報紹介LINE活動 -出会いが新たな出会いを生む-

以前、人との出会いが人生を変えた村元義樹さんをご紹介しました。村元さんは、LINEを利用した学生のネットワーク活動を始めました。
そんな村元さんに影響を受けた現役の学生がいます。農学部環境資源学科4年の横川彩乃さんです。
横川さんは、そのネットワーク活動を引き継いでいます。今回、村元さんにご紹介を頂き、2025年10月29日にインタビューさせて頂くことが出来ました。
「なぜ活動を引き継いだのか?」「現在の活動状況はどのようなのか?」を中心にお話を聞くことが出来ました。

横川彩乃さん

Ⅰ:生い立ち

ご出身は何処ですか?

横川
私は、アメリカのニュージャージー州で生まれました。
アメリカのことはあまり覚えていませんが、パスポートは両方持っています。英語はほとんど話せませんが・・・
父の仕事の関係で、中国に住んでいたこともありました。北京の日本語学校(幼稚園と小学校の2年間)に通っていました。

国際的な環境で育ったのですね。

横川
中国に住んでいましたが、その時は日本人とばかり接触していましたので、中国のことはほとんどわかっていませんでした。
今年(2025年)の春に、中国を自分の目で見てみたいと思って、一人で中国に一週間くらい旅行してきました。
北京と上海と蘇州に行きました。以前行った時は、かなり道端が汚れているイメージがあったのですが、最近はごみの清掃が行き届くいていて、とても綺麗でした。
支払いも全てキャッシュレスになっていたり、インフラもかなり発達していて、子供の頃と比べるとビックリするくらい変わっていました。

40年ぐらい前に上海と蘇州に行ったことがあります。その時、中国のエネルギーを強く感じました。当時は、自転車が主な移動手段だったので、道全体に自転車が湧いてくるような光景を見ました。

横川
今は、バイクが多いですよね。

私もアジアは結構訪れています。ベトナムには何回も行ったことがありましたし、カンボジアにも行きました。。

横川
私も行ったことがあります。ホーチミンで乗り換えてカンボジアに行きました。ホーチミンは3日くらい滞在しました。その後、カンボジアに行ってアンコールワットを見てきました。とても素敵でした。

私はベトナムやカンボジアに行って、現地でその国の歴史を初めて知ることが出来ました。

横川
現地でその国の歴史などを知ることは有意義なことですよね。
海外で色々な経験していることは、今の自分にとって財産だと思っています。これからも、外国にはもっと行って色々なことを経験したいです。

中国旅行の様子

Ⅱ:農工大での生活

日本に戻ったのはいつ頃ですか

横川
中国での2年間の生活の後、埼玉の実家で過ごしました。

高校はさいたま市内でしたか?

横川
さいたま市にある淑徳与野高校で学びました。実家からの通学が楽でした。

東京農工大学に進学した理由は?

横川
農学部が良いなと思っていました。生物が好きで、理科系の教科が得意でしたね。
今は、農学部の環境資源科学科で環境系の勉強をしています。研究室では大気汚染物質と植物の関係を調べています。伊豆田先生が指導教員です。
純粋に生物について学ぶという事ではなくて、生物に対する知見を世の中にどのように応用していくかという事に興味があります。

上木さんや村元さんのグループは、科学を世の中にどのように実装していくかというところをテーマにしていますよね?

横川
そうですね、考え方はとても近いものがあります。

村元さんは上木さんとの出会いが人生を変えたようですが・・・

横川
私は、村元さんに影響を受けています。2年生の時に村元さんに会いました。
学生向けに地域のアルバイトやイベントの情報を紹介している公式LINEというのがあるという事を、別の先輩から聞いてその運営団体に入ったのがきっかけで村元さんと出会いました。
村元さんは、府中の情報を発信していました。さらに、活動の中で村元さんが地域の活動をしている方をたくさん紹介してくださいました。
地域の交流会などにも積極的に顔をだして大学外の色々な方と繋がることが出来ました。

人と知り合うって、とても楽しいですよね。農工大にも色々な人がいますが、地域の方々はもっと多様な方がいますよね。

横川
同じ地域という共通の場所に住んでいるというだけで、自分と全然違う事をやっている方と繋がれるのが、地域で活動することの魅力だと思います。

上木さんも府中や地元の川越で地域の方と色々な活動をしていたそうで、地域の人と繋がることは自分にとっても有意義だったと言っていました。

横川
大学受験した時は、地域という事には興味がありませんでした。
村元さんに会ってから、府中市の方といっぱい知り合って、ゆるいつながりが出来ました。そのゆるくて広いつながりが、私にとってはとても心地よいものでした。

高校までの人間関係では人づきあいがあまり得意ではなかったので、うまく馴染めないことが多かったんです。
緩い繋がりが心地よいというのは分かるような気がします。例えば、ママ友みたいな繋がりはかなり束縛感があったりすると聞きます。

府中市での活動の様子

横川
ゆるい繋がりを知ったのは、大学に入ってからで、こういう人づきあいの形があってもいいんだというのを学ぶことができました。

Ⅲ:LINEグループの運営

繋がりという事で言うと、若い人たちがどのように連絡を取り合っているか知りたいと思っていました。
村元さんは、学生時代にLINEを利用した学生のネットワークを構築したと聞きました。横川さんがそれを引き継いでいると聞いています。
実際の運営はどのようにやっているのですか?

横川
登録している方に、一斉に情報を流せる公式アカウントというのがあります。
その仕組みを利用して情報を発信しています。現在の登録者が620人です。今までの累積で言うと860人くらいになります。「TUAT生のための情報紹介LINE」という名前です。
初め村元さんが個人で始めて、途中から団体化しました。団体化したタイミング(私が2年生の時)で私が入りました。団体化して3年目に私が代表になりました。

公式アカウントは有料ですか?

横川
有料です。配信できる本数によって料金が違います。
ひと月5,000件配信したければ、5,000円くらいになります。600人に流すとすると、月に8回くらいの情報が流せます。
人数が多くなると発信できる回数が少なくなります。在校生に出来るだけ情報を流したいので、卒業と同時にブロックしてもらっています。

資金的にはどのように対応していますか?

横川
村元さんのお考えもあって情報紹介LINEはお金をもらって運営しています。最低でも公式LINEの運営費用として月に5,000円はかかりますので、お金を頂かないとやっていけません。
もちろん、お金をもらっているので、それに見合った活動をしなければなりません。
主に流している情報は大学周辺地域のバイト紹介です。バイトの依頼をしてくれるお店の情報を公式LINEに流し、お店から配信料を頂く形を取っています。実際に、配信をきっかけに、たくさんの農工大生とアルバイト先をつないできました。

情報紹介LINEの運営は何人くらいでやっていますか?

横川
とても少人数です。今は3人です。

情報紹介はバイトの紹介だけですか?

横川
もともと情報紹介LINEは、学生と周辺住民を繋ぐことが出来る媒体になる事を目的として始まりました。そのため、地域のイベントやボランティア、インターン情報を流すこともあります。
今は、バイト紹介への反応はかなり良いのですが、地域イベントの紹介にはほとんど反応が無いのが現状です。
大学の外に目を向けると、色々なことを学べますよね。お金がもらえなくても得られるものがいっぱいあるということも、どうにかうまく伝えられないかなと思っています。

そもそも情報紹介LINEの活動を始めた理由は?

横川
私が入学した時はコロナ明けで、大学のサークル活動も縮小してしまったり、アクティブに活動している人があまりいなかったりしました。
そんな中で、物足りなさを感じたので、自分でなにか現状を変えられないかなと思っていました。
そんな時、村元さんと出会って色々と活動をするようになりました。普通の大学生活ではあまりできないようなことをたくさん経験させていただき、すごく視野が広がったんです。
そして同時に、自分だけではなくてもっと他の人にも広げていきたいと思っていました。大学生活をどのように送るかはその人の自由ではありますが、そもそも何かに挑戦できるような環境であるということは大切だと思います。かつての自分のように大学生活に物足りなさを感じている人たちに、もっと色々なことが出来る機会があって欲しいと感じたのです。

色々なことに目を向けないと勿体ないと思うのですよね。農工大生は、人と真面目に向き合える力を、持っていると思います。
勿体ないと思う感覚は、赤石さんや鈴木さんも同じことを言っていました。

横川
私もそのように思います。

今、壁にぶつかっているのかもしれませんが、一生懸命やっていれば打開できると思います。情報紹介LINE以外のことにも目を向けて行動すればよいと思います。

横川
上木さんや村元さんと会う機会もありますので、そんな話ももっとできたらいいなと思います。

Ⅳ:壁の打破に向けて

壁の打破に向けて、何か考えていることはありますか?

横川
最近、「もっと農工大生と知り合いたいな。」と思うようになっています。農工大生同士の交流をすることによって、いつもと違ったアイディアが生まれるんじゃないかと考えています。

公式LINEで情報を発信しても、横川さんの顔は見えませんよね。エネルギーを伝えることは難しいと思いますが・・・

横川
私自身も、利用者の顔は全然知らなくて、どうしたら顔を見ることが出来るのか、模索している段階です。大学院に進学する予定ですので、まだ時間があると思います。

大学院に行くと研究が忙しくなりますが、まったく時間が無くなるわけではありません。

横川
色々考えて、最近力を入れているのがSNSの発信活動です。
インスタグラムアカウントで大学生の視点から、地域紹介動画を配信しています。1万回くらい視聴されています。農工大生からも「見たよ」とか「出てるね」とか反応があります。私がやっていることを見せることによって、刺激を受ける人がいるんじゃないかと思っています。
新しい繋がりに期待しています。

インスタで風景とか料理とかだけよりも、顔を出したほうがいいね!が付きますよね。

横川
この前、府中の観光協会の仕事で、「酒祭り」というイベントで司会をしました。顔を出してインスタに上げたら、いいね!がいっぱいつきました。
顔を出すことによって、何かに挑戦してみたい人や、実際に何か活動している人たちに、より刺激を与えられるのではないかと思っています。それに、私自身、せっかく生きているのなら誰かから何かを思われる人間になりたいと思っています。

良い人たちと知り合えたり、目的に向かって一生懸命努力していたりしていて、いい人生を送ってきているように思います。

横川
私も満足していて、幸せな人生を送っているように思います。

幸せは求めるものではなくて、感じるものだと思います。きっと良い展開があると思います。本日は短い時間でしたが、色々とお話をしてくださり、ありがとうございました。

横川さんへのインタビューの感想
横川さんは素直に自分を表現できる人だなと思いました。壁にぶつかっていることも、隠さずに話してくれました。また、どの様にそれを乗り越えようとしているのかも、分かりやすく説明してくれました。
私の話も素直に聞いてくれて、良いエネルギーの交換が出来たと思います。終わった後、すがすがしい気持ちになりました。
学外の色々な人と出会った経験を生かして、今度は「農工大生同士の交流」に目を向けている横川さんに、エールを送りたいと思います。
こうほう支援室 池谷記